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学長短信

2017/03/24

大学院学位記授与式、学長告辞 №249

東京成徳大学・大学院の学位取得者、修士19名、博士1名、の方々には、
心よりおめでとうございます、と申し上げさせていただきます。
また、本日、式典にご臨席いただいた来賓各位にも、心よりお礼申し上げます。

これまで本学大学院修了者の累計は
修士卒で366名
博士卒17名となります。
今日修了の皆様は、その仲間の一人として加わることになります。

毎年、日本の大学の学部卒業生およそ55万人
そして、大学院修士課程修了者がおよそ8万人
博士課程修了者がおよそ2万人
です。
人数的にみても、それぞれの課程を修了した方々は、学歴エリート、知的エリート層の一人に加わることになります。

今年ご卒業の皆様には、突然のキャンパス移転というご無理もお願いしました。
大学発展のためのやむをえない決断ではありましたが、やや心苦しいところもありました。
さらに、TAや学生相談室業務などで、学生支援の充実のためのお手伝いまでお願いしました。
おかげさまで、十条台キャンパスは、新校舎の建設とともに、教育的な支援体制の充実もできました。
ここに改めて、お礼を申し上げます。

さて、ご承知のとおり、公認心理師の国家資格もいよいよスタートします。
企業でのストレスチェックの義務化もはじまりました。
そして、何か事が起こるたびに、心のケア―ということが喧伝されるようになりました。
こうした傾向を、斉藤環氏は「心理学化した社会」と呼んでいます。

たとえば、最近のニュースから2つ。
一つは、新聞に厚生労働省がおこなった成人2千人を対象にした自殺に関連した調査の結果です。
それによると、
〇自殺願望者は、23.6%で、過去2回の調査よりも増え続けている。
〇どう乗り越えたのかを聞いたところ、
「趣味や仕事で気を紛らわせるよう努めた」(36.7%)、
「身近な人に悩みを聞いてもらった」(32.1%)。
〇相談や助けを求めることにためらいを感じる人は46.9%。

長らく続いた自殺者数3万人超えは克服し、自殺者数は2万1,764人で、7年連続で減少とのこと。
しかし、自殺願望の増加傾向と、相談や助けにためらいを感じる人が半数近くもいる現実は、まだまだ楽観できません。

さらに、もう一つ。
22日には、世界幸福度ランキングが発表されました。
日本は51位でした。ちなみに、1位はノルウエーでした。
ランキング計算には、物資的豊かさの指標GDPも使われていますが、
「困ったときに、信頼できる人がいるか」といった、まさに、心にかかわる指標も入っているもことに注目してください。

皆さんの助けを必要としている場は多様化し、拡大しています。
そんな場に積極的に出向き、大学院で学び身に着けた心の支援技術や知識を活用して、日本社会での心の支援、さらには心の
豊かさを作りこむ活動に貢献していただくことを強く期待します。

あとに続く後輩のためにも、
知的エリートとして、誇りと気品とさらに使命感をもって、
心理学を必要とする社会的活動の最前線での皆様の活躍を切に祈念して、学長告辞といたします。 


平成29年3月23日
東京成徳大学学長 海保博之

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