2022年10月20日
現在、地球上で幅広く、異なる背景のもとで使用されている英語の多種多様な側面について、理解を深めることを目的としたのが「World Englishes」という授業です。

英語は、紀元5世紀中頃、現在のイングランドにアングロサクソンが渡来してから様々な接触を経て、現在世界各地で、母語として、第二言語として、そして外国語として使用されています。この授業では、それら幅広く異なる背景のもとで使用されている「英語」は、それぞれコミュニケーションの道具として運用されている限りにおいて、優劣なく、自立した言語であるという考えの下、それぞれの「英語」についての見識を高めていきます。「Englishes」と複数形で記している理由もここにあります。

また、現代における各地域の英語の発音、綴り、語彙、文法は、英米の違いを中心に、書籍やインターネットなどでも容易に例を知ることができますが、この授業ではそうした地域的、時代的な違いが生じる背景にも目を向けます。英語圏留学で経験した「英語」はもちろん、日本を含めたアジアの「英語」の特徴などを主にターゲットとし、具体的な事例を考察していきます。

英語の歴史、英語と他言語との関わり、背後にある構造や規則性、社会やコミュニケーション、思考などについて学び、英語の知識と認識を新たにすることで、各自の卒業研究のきっかけを提供しています。

（国際学科　大和田 栄）