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授業紹介:数理の基礎(担当:福山 裕宣 准教授)


この授業では、課題を明確化し、簡単な数式(数理モデル)を用いて考えることができること、問題に積極的に挑戦し、解決していけるよう、特に順列や確率の考え方を見てもらうことによって、複雑で一見すると解けないような問題をシンプルに考えていくことを目指しています。

そのために、経済学や行動経済学(経済心理学)、ゲーム理論で明らかにされている種々の方法・結果などを見てもらいながらすすめています。

たとえば、将来もらえるお金が、今の時点でどのくらいの額にあたるのかを表すのが、現在価値(Present Value, PV)、今のお金(現在価値)が将来の時点でどのくらいの額にあたるのかを表すのが、将来価値(Future Value:FV)とすると、n年後の FV は A × (1+r)n と表わせます(現在価値 A 円、利率を r )。式から利率rが大きいほど、期間が長いほど、FVが大きくなることがわかります。

将来の大きな利益より、目先の小さな利益を優先する度合を、時間選好率と呼びますが、PVやFVの式の立て方や利率の上げ方などを知ることによりこの率を少し下げ、経済的に余裕を持つことも可能になります。

また、遠隔授業も取り入れ始めたことから、毎回授業時に振り返り、さらに各自授業終了時に学んだことを整理する機会を設けています。

変化の感覚についての授業での振り返りを一部、抜粋しておきます。

「今回はまず変化の感覚について、3つの例から人は温度や明るさ、味などについて相対的な変化に鋭敏に反応することがわかりました。これらの感覚だけでなく、金銭や物に対する評価も相対的に何らかの基準と比較で判断していることから、人は無意識に相対的に比較するようになっていることがわかりました。私も今日見た例のように自分の中の基準と比較して判断してしまっていることがあるなと感じました。」

(臨床心理学科)
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