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授業紹介:心理学研究法Ⅰ


2023年7月26日
担当教員:茂呂 雄二教授
心理学研究法Ⅰ・Ⅱは、2年生の授業となります。前期のⅠ(分担 湯立助教)は研究方法論の概要と、観察法・面接法を解説し、実際に観察データと面接データを分析してレポートを書くこともします。後期のⅡ(西村昭徳准教授 湯立助教)は、質問紙法・尺度構成について学びます。

この授業の第5回目では、「研究倫理」について学びます。人に関わる科学である心理学の場合に、学科学生であっても研究倫理について知り、感受性の感度を上げることが重要なのですが、学生の感想からは研究倫理に関する講義を受けたことがほとんど無いようです。

授業では、人間の普遍的な倫理から、学会の倫理規程、そして本学の倫理綱領など取り上げながら、倫理に反する行為を具体的に話し、学生のレポートや試験などにも関わることを強調しています。

講義の終わりには、過去のジェンセニズムの問題点や、最近発覚した米国心理学会のスキャンダルも取り上げて、倫理と社会の関係について考えてもらっています。

学生からの声

  • 研究の企画の段階やデータ収集の段階は、倫理についての意識があったが、発表後の資料の保管についての倫理はあまり考えたことがなかった。
    利益相反がある場合、事前に読者に知らせたとしてもバイアスがかかっているだろうなと信憑性が低く感じてしまうので、利益相反がある場合は論文は書かない方が良いのではないかと思った。
    二重投稿をする人がいるのは驚いた。心理学実験の授業でレポートを書く為、剽窃※にならない様に気をつけている。
    ジェンセニズムの話を聞いて、倫理観は時代によって変化するため、なおさら倫理については議論を続けていかなければいけないと改めて感じた。
    アメリカで心理学が悪用されて拷問の様なことが行われていたのは知らなかったし衝撃だった。倫理を守らなければいけない学会が倫理綱領を変えてしまうのは、本当に良くないことだと思った。
    ※剽窃(ひょうせつ)・・・他人の文章・語句・説などをぬすんで使うこと。

  • アメリカ心理学会のスキャンダルの内容のについて、私は致し方なかったのかなと思います。政治と学問は切っても切ることのできない関係性が存在すると思うので、国防総省やCIA、ホワイトハウスの面々が関係しているのであれば拒否するのは不可能に近いものであったのではと思います。まして、アメリカはテロに屈しない国なので致し方ない判断ではあると思います。


(臨床心理学科 茂呂雄二)
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