グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ

授業紹介:2022年度前期「成徳の心理学」(担当:茂呂雄二教授)


2022年7月15日
「成徳の心理学」第8回「パフォーマンス心理学とは何か」より
「成徳の心理学」の授業は、全教員による新入生対象のオムニバス講義の科目です。今回、私が話すのは、いま私自身旗振り役となって振興をはかっている「パフォーマンス心理学」についてです。

「パフォーマンス心理学」とは、今まで挑戦したことのない振る舞いや言葉遣いにあえて挑戦することで、自分自身で何かもっと良くなれそうだという可能性を再発見して、自分自身の発達に再点火するきっかけを作ろう、というようなアプローチです。この「今までやったことのない振る舞いと言葉遣い」が「パフォーマンス」です。

授業では、「パフォーマンス」を実際に体験してもらうために、授業の初めに「インプロ」をやってもらいます。「インプロ」とは、仲間づくりやアイスブレイクのためにも使われる即興遊びですが、授業の初めにやると、普段やらない活動ですので、学生諸君は恥ずかしさのためか戸惑い困惑します。これが「やらないことへの挑戦」の良い機会となります。

今期の授業では、「Me, too!」と「ため息のパフォーマンス」をやってみました。「Me, too!」は、私が述べる短文に賛同する場合は、手を挙げながら大きな声で「Me, too!」と言うというものです。初めの短文は「私は猫よりも犬が好きだ!」でした。私が示した「Me, too!」のやり方の見本があまりに大声であったことに戸惑ったのか、誰も「Me, too!」と声を上げませんでした。「全員、猫派なの?」「じゃあ、これは?私は猫派だ!」やはりこれも声が上がりませんでした。

短文を変えて「今日は朝、ご飯を食べた!」これも無音の反応でした。ご飯の意味が曖昧だったのかもしれません。一人の学生から「今朝はパンを食べた」という声が聞けたので、短文を変えて「今朝パンを食べました!」すると、その子から元気な「Me, too!」を聴くことができました。これがパフォーマンスのきっかけとなったのか、次の「ため息のパフォーマンス」はうまくいきました。

学生からの声

授業の最初にImprovisation (インプロヴィゼーション)を行いました。それがとても楽しかったです。「ため息のパフォーマンス」を行うとみんなが一斉にため息をついていて、最初はこんなことをしてどんな意味があるのかと思いましたが、それもきちんと説明してくださり、理解できました。
(臨床心理学科 茂呂雄二)
  1. ホーム
  2.  >  臨床心理学科からのお知らせ
  3.  >  授業紹介:2022年度前期「成徳の心理学」(担当:茂呂雄二教授)
資料請求・デジタルパンフ