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国立重度知的障害者総合施設 のぞみの園の槻岡 正寛氏にご講話をいただきました


2024年5月28日
「ハンディキャップ論A」の授業で、独立行政法人国立重度知的障害者総合施設 のぞみの園の槻岡 正寛氏(事業企画部 研修・養成課長補佐)に、障害のある方の支援についてご講話をいただきました。この授業では、受講学生が、「障害」を個人の問題ではなく、社会との関わりから生み出されるハンディキャップ(社会的不利)として捉えられるようになることを目標の一つとしています。

たとえば、サッカー観戦で背の高さがちがう幼児、小学生、大人の目の前にフェンスがある時に、同じ高さの椅子を準備することが公平な配慮ではなく、それぞれの背の高さに応じた配慮が求められます。講話の中では、そもそもフェンスを取り除くなどの環境を変えることで、配慮の必要性がなくなる例の説明もありました。

また、障害のある方の支援で知っておくべき「意思決定」や「構造化」は、言葉で気持ちを表すことのできない子どもの主体性の尊重や保育の環境構成との共通点もあることを、写真や動画を交えて分かりやすく解説いただきました。

受講学生の感想

  • 氷山モデルの説明を聞き、目に見えることだけではなく、目に見えない部分についても考えることが重要であると知りました。ほかにも、「ことばのない」人にも意思や思い、気持ちがあり、自分のことを自分で決められる可能性があるという説明がありました。これは、ことばを話せない乳児や、言葉の通じない外国に行った時の私たちにも通じると思いました。障害の有無にかかわらず、支援する場合には、見えていないことや聞こえていないことについても推測しながら、その人が主体的に活動できるように環境を構造化していくことは大切だと気づきました。

  • 説明の中で、保育所の例があり、私が実習をしていた保育所と共通していたので、とても参考になりました。保育所実習では、ロッカーにある自分用のシールや、片付けBOXに貼られている写真を見て、自分から片付けができて嬉しそうにする子どもや、一日のスケジュールを見て楽しいことを想像しながら過ごしている子どもがいたからです。このように、自己肯定感を高めたり、見通しをもたせやすくすることから、構造化は大切だと思います。これまで構造化という考えを意識したことはありませんでしたが、いくつか取り組んでいることもありました。構造化の工夫について、さらに例を見つけてみたいです。

ご講話の様子

ご講話の様子

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